目の前まで来ると何をしておるのじゃと聞き覚えのある声が耳もとをかすめた。
なんと幼馴染の太郎衛門だったのだ。風貌が変わって分からぬとはまさにこのこと。
しばらく呆然としていると半身の体勢となり、なにやら湯気がでてきた。その瞬間。
あっ!そう、りゅうこびゃっこけんを叩き込まれたのであった。私はその場に頭から倒れこみ泡を吹いてしまった。最後には、現金を要求されるも財布を忘れた私は九死に一生を得たのである。
昔よく相対したものだが私の力が劇的に劣っていることに今更ながら気が付いたのであった。
ラベル:拳法